英字紙ウォッチング

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投資銀行の苦しみ

 晴れ。珍しく晴れ間が続く。
 投資銀行というビジネスが苦境に陥っている。ドイツ銀行とバークレイズの第3四半期決算が出たが、トレーディング収益が30%落ち込んだ。
 2年前に鋭い戦略と明確な改革の道筋を掲げてトップが交代した両行では、依然として投資家からの信認を得られていない。
 トレーディング収益の減少は一つは歴史的に低いマーケットのボラティリティのせいである。平均的にみて、米国の銀行のトレーディング収益は半分に落ち込んでいる。
 バークレイズの株価は7・4%の下落、ドイツ銀行の下落は0・9%にとどまった。
 今年初めと比べて、他の欧州主要銀行の株価はそれほど悪くなっていない。安心よりも結果を出せ、との圧力が英国とドイツの銀行幹部にのしかかっている。
 両行はすでに大規模な改革に手をつけており、バークレイズではスタリーCEOが数十億ドルの資産を売却し、10数カ国から撤退、6万人のスタッフの首を切っている。ドイツ銀行でもクライアン頭取が資産やビジネスライン、従業員に手をつけている。しかし、ドイツ銀行の復活にはまだ数年かかると、頭取は警告している。
 しかし、欧州2銀行の将来は、米国の投資銀行と比べて良いように見えない、というのが周囲の見方だ。
 https://www.wsj.com/articles/deutsche-and-barclays-feel-the-investment-bank-burn-1509024584