英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

冬がやってくる

 マーク・トーマ教授。
 次にやってくるリセッションへの備えがなぜできていないのか、分析している。
 次のリセッションが経済を直撃するのはいつなのだろうか。誰も確かなことはわからないが、確かなのは、遅かれ早かれ経済は次の減速を経験するだろうということだ。次のリセッションが到来したときに、金融および財政政策の担当者は効果的に反応できるのか。
 次のリセッションが不可避であることは、失業率のグラフをみれば明らかである。
 1970年以前は、失業率が一定の低い水準に到達すると、しばらく低水準にとどまったあと、次は数年にわたって上昇していく。1950年代、60代はその数字はおよそ4%だった。しかし、1970年以降、趣は異なってきた。ある水準に到達すると、すぐに上昇し始めるのだ。
 比較的リセッションが少なかった1982年から2007年までの、いわゆるグレート・モデレーションと呼ばれる時期に、失業率は上昇と下降を繰り返した。
 問題は、次に失業率が新たに低い水準に達したときに、その状態が続くのは1年なのか、それとも2年なのか。今回が異なるのか。
 また、問題は、われわれが次のリセッションの備えができていないことである。来年、イエレン議長が再任されず、共和党政権によって指名される新議長、および空席の3人の理事は、量的緩和やそのほかの創造的な金融政策手段に積極的ではないだろう。
 http://www.thefiscaltimes.com/Columns/2017/07/17/Here-s-Why-We-re-Not-Prepared-Next-Recession