英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

低下する利上げ予想

 晴れ。雨がほとんど降らないが水源は大丈夫なのだろうか。
 投資家の利上げ予想が再び低下している。米国のインフレ率が向こう4ヶ月の見通しを下回っているからだ。その結果、国債金利の低下をドル安を招いている。
 先物金利が示すさらなる利上げの予想は金曜日、43%まで低下した。6月の消費者物価が年率換算で1・6%となったからだ。5月の同比率は1・9%だった。
 米国の小売売上高も予想に反し、先月は下落した。FRBが考えている、利上げ計画の機会が失われつつある。
 力強い雇用市場の結果、物価が次第に上昇していくだろうことを強調する一方、イエレン議長は今週議会証言で、われわれはインフレ率を非常に注意深くみえていると述べた。
 弱々しい経済統計は、再び国債価格の上昇に火をつけた。金利は6ベーシス低下し、2・28%となった。
 金利低下は、高い金利の恩恵を受ける銀行株価の重しとなった。イエレン議長のインフレに関するコメントを読むと、市場はもはやFedが利上げを今年続けるとは信じられなくなった、とエコノミストは述べた。
 https://www.ft.com/content/fdfee7b8-68a7-11e7-9a66-93fb352ba1fe
 ボラティリティの低下により、大手金融機関の収益機会も失われている。JPモルガンがその一例だ。
 第2四半期の収益が落ち込んだ。とくに厳しかったのがJPモルガンチェースである。トレーディング収益は今年初めよりも19%落ち込んだ。コンファレンスコールでダイモンCEOは税制改革や教育改革の必要性を訴えた。
 同時にシティグループも第2四半期の結果を公表したが、債券や通貨、コモディティの分野の収入は6%落ち込んだ。ただ、両社とも、融資や投資銀行部門の手数料は2桁の伸びを示した。
 JPモルガンの利益は四半期利益としては最高を記録している。シティのCEOは、過去7年間で投資銀行部門のパフォーマンスは最高だ、と述べた。
 https://www.ft.com/content/697179fc-689e-11e7-8526-7b38dcaef614