英字紙ウォッチング

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トランプ、サミットデビュー

 イタリアで行われていたG7サミットは、トランプ氏に振り回される、緊張感に満ちた会合となった。気候変動や貿易、ロシアとの関係について、トランプ氏と他の主要国との立場の違いが鮮明になった。
 トランプ氏はロシア政策を縮小する考えはないことを明らかにした。当初はモスクワへの姿勢を和らげるのではないかとみられていた。
 一方、主要7カ国との会合において、トランプ氏は欧州諸国から幅広い支持を得られている2015年パリ会合の合意を拒否する考えを表明した。
 貿易や気候変動、ロシア問題をめぐる協議は会合の最初から緊張をもたらした。話し合いは土曜日の最終コミュニケに反映される。
 欧州委員会のタスク委員長は、「ここ数年のG7サミットでもっともチャレンジの多いものになることは疑いない」と述べた。
 トランプ氏の首席経済アドバイザーであるコーン氏は、「トランプ氏はロシア制裁を緩める意図はまったくない」と述べた。
 しかし、欧州の首脳たちはトランプ氏の今週初めの発言に困惑を隠せない。欧州諸国はNATOに多くのお金を依存している、と述べたのだ。NATOの共通防衛予算にお金を出すことをあからさまに拒否したのだ。
 これは気候変動問題でも共通する。水曜日にバチカンでフランシス法王と会談したときに、トランプ氏は気候変動合意にこだわるようさとされた。
 貿易問題では、中国とインドの製造業に遅れをとっていることについて関心を寄せた。このトレンドを逆にする政策をとると述べた。
 会合では、ドイツの対米貿易黒字を非難する一幕もあったようだ。
 https://www.wsj.com/articles/trump-faces-tensions-at-g-7-summit-1495803166