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クシュナー疑惑

 今日も快晴。
 トランプ氏の女婿かつ政権のシニアアドバイザーである、ジャレド・クシュナー氏がロシアと秘密の連絡を取り合っていたという疑惑が浮上している。
 政権移行期間中に、シリアに関する軍事作成やそれ以外に問題について、ロシア側と話し合っていたという疑惑である。トランプ政権の脇の甘さが次から次へと浮上している。
 クシュナー氏は昨年12月、ロシア大使であるキスリャク氏と会談していたことが浮上した。このような会談はこれまで設定したことはなかったという。このような秘密の連絡がとられると、米国のインテリジェンス機関にとって、それを防止したり、盗聴したりするのは難しい。米国の情報機関はロシア大使を通常の監視下に置いている。
 政権移行チームがモスクワと秘密の連絡をとる必要があったのか、はっきりしていない。しかし、別の証言によれば、クシュナー氏の政権移行期間中の活動は、バックチャネルルートをロシアとの間で築くことがクシュナー氏の関心事であったという。
 クシュナー氏の弁護士は金曜日遅くまで接触できなかった。しかし、以前、この弁護士はロシアとクシュナー氏の接触について、こう声明を発表していた。「クシュナー氏は以前、議会側と自発的にロシアとの会合で得た知識をシェアしていた」。
 土曜日に行われたブリーフで、国家安全保障補佐官のマクマスター氏はスパイサー報道官にこの件について尋ねたが、スパイサー氏はコメントを控えたという。しかし、マクマスター氏は、仮にバックチャネルルートを設定したとしても、それは関心を呼ばない、と述べた。というのも、多くの国との間でバックチャネルのルートを築いているからだという。
 政権移行期間中ということは、この秘密ルートが開かれた時期は、まだオバマ政権が外交政策を担っている時期、ということである。辞任したフリン氏もロシア側と対話を行っていた。そして、FBIの捜査対象になってしまった。
 クシュナー氏のロシア人との接触について知られているものとして、ロシアの銀行家との接触がある。それは数ヵ月にわたって連邦捜査機関によって詳細に調査が進められている。しかし、まだクシュナー氏自身について、捜査機関は正式な聴取の手続きをとっていない。
 一方、議会もトランプ氏とロシアとの共謀について、調査を進めている。財務省に対し、トランプ氏とロシア側の金銭的な関係がないか、資料提出を求めている。
 https://www.wsj.com/articles/jared-kushner-considered-setting-up-secret-communications-with-russia-1495863533