曇り。
ドルが高値で推移した。投資家による利上げ期待からだ。
16の他の通貨に対するドルの水準は、金曜日に０・２％上昇した。これは英ポンドやユーロ、他の新興国通貨に対し、３月以降でもっとも高い水準である。投資家らは米国経済の強い経済指標やFed幹部の利上げに前向きな発言を受けて、ドル高を予想している。
FF金利の先物は、12月の利上げを７割が予想している結果となった。今月初めは６割だったので、利上げがあるとみる投資家が増加している。
より高い金利はイールドを求める投資家を引き寄せ、ドル高を招く。一方、他の中央銀行は政策を緩和的に保ち続け、ドルの魅力を一層増すことになる。
ユーロは０・４％下落した。３月以降でもっとも低い水準である。ECBのドラギ総裁は木曜日に行われた記者会見で、金融緩和プログラムを拡大を示唆した。
ドル高は新興国市場に通貨安の圧力をかけ、彼らの持つドル建て債務の償還をより割高にしてしまう。中国人民元は金曜日に６年ぶりの低水準となった。ドルはブラジルレアルに対しても上昇したが、メキシコペソに対しては下落した。
人民元の最近の下落は、10月だけでオンショア市場で１・３％下落したのだが、貿易において競争優位を得るために北京政府が慎重に通貨価値を下落させているのではないかという国際的な批判を招いていた。ニューヨーク市場で金曜日、人民元は対ドルで６・７６をつけた。２００８年７月から２０１０年６月にかけて、人民元が安値をつけた６・８３の水準に近づいている。
人民元の操作に関しては他の批判もある。トランプ氏は中国政府が為替操作を続けていると非難しているのだ。
http://www.wsj.com/articles/dollar-rallies-as-investors-bet-on-higher-rates-1477059385
