英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

利上げは近い

 曇り。昨日の錦織君はすごかった。第5セットからの巻き返しは、自分も頑張ろうという気にさせてくれる。
 イエレン議長が講演し、今後数か月以内の利上げが近いことを示唆した。「徐々に、そして注意深く翌日物金利を引き上げていくことは適切である。そして、今後数か月のうちに利上げが起きることは適切である」とイエレン議長は述べた。ハーバード大学におけるパネルディスカッションでの一コマだ。
 6月か7月、そして9月に利上げに動くとみられる一つの理由は、数四半期間に弱い数字が続いた後、多くの指標をみると、成長が上向き始めているように見える、とイエレン議長が述べたからだ。
 消費者のマインドと支出、住宅市場の活動や製造業の生産活動など、すべての指標は春の数か月は力強い。それ以外のもう一つの明るいサインは、米国の企業収益が賃上げ圧力やグローバル経済の弱さという収益圧力に直面しているものの、安定しているように見えることだ。 金曜日に商務省が公表した企業利益によると、ここ数四半期減少が続いていた税引き後利益は1・9パーセント伸びた。企業収益が力強い点は、株式市場をサポートする要因になる。企業の収益がしっかりしていれば、労働者を雇う能力ができ、新しい設備や施設に投資することもできる。
 イエレン議長の利上げがありうるとのコメントは、今年は2、3回の利上げがありうるとみていたFed幹部の発言に象徴されている。
 さらに、彼女の言及は、Fedが動くのは近いのではないかという追加の期待も引き起こしている。金曜日の午後時点において、投資家たちはおよそ61%の確率で6月か7月に利上げに踏み切ると考えている。
 企業収益や幅広く経済全般に2つの力がのしかかっている。エネルギー価格の低迷とドル高だ。しかし、原油価格は今週50ドルに近づこうとしている。原油高は労働者を解雇し、ドリル作業を中止していたエネルギー企業にとってみれば好材料だ。
 一方、ドル相場は2014年秋に主要通貨に対して大きく上昇した後、過去1年間、多かれ少なかれ安定していた。ドル高は米国産の製品価格の輸出競争力を損なう。ドル高と原油安については、最悪期は脱したかもしれない。
 6月利上げの一つの障害物は、6月23日に予定されている英国の国民投票だ。
 http://www.wsj.com/articles/yellen-sees-rate-hike-coming-soon-1464388293
 今週の最注目カレンダー。何といっても6月3日公表の雇用統計だ。5月30日はメモリアルデーで米国は休日。
 4月の非農業部門の雇用者数は16万人と少なかった。雇用市場が軟調である証拠だが、5月の雇用統計が力強く回復するのか、それとも弱いのか、注目される。
 http://blogs.wsj.com/briefly/2016/05/27/5-things-to-watch-on-the-economic-calendar-117/