英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

生産性低迷とトランプ

 オーストリアでは難民危機を受け、右傾化が進んでいる。シュピーゲルより。
 http://www.spiegel.de/international/europe/right-wing-populists-in-austria-aim-for-the-presidency-a-1090051.html
 これもシュピーゲルより。ドイツとイスラエルの友好関係について、懐疑的な見方が増えている。
 これまでメルケル首相はこうしたことに慣れていた。彼女がイスラエルのネタニヤフ首相と会談すると、その機密の内容が数日後、イスラエルの新聞に出てしまうことだ。
 しかし、2月16日に親ネタニヤフの新聞に記事が出たときには、メルケル首相は驚かされた。新聞の見出しには、メルケル首相の発言として「いまはイスラエルパレスチナの二カ国共存政策を進める時期ではない」と引用されていたからだ。
 メルケル首相はイスラエルが占領地域で行っている定住用の建設について、悲惨な結果をもたらすと繰り返し述べていた。
 http://www.spiegel.de/international/world/germany-begins-to-look-critically-at-support-for-israel-a-1090044.html
 生産性の低迷とその処方箋について。ジャレド・バーンスタイン氏の論考である。
 生産性の低迷という問題と、トランプ氏の問題は共通点がある。両方ともマーケットではかなりの程度議論されてきたし、両方のトピックスともに満足な回答は得られない。そして、誰も両方の問題についてどうすべきか知らないでいる。
 ただここでは生産性の低迷について、検討を加えている。生産性の議論で見落とされているのは、生産性が上昇したときに、その恩恵を受ける「われわれ」とは誰かということだ。格差が拡大している時代に、生産性改善の恩恵は人によって大きく異なる。
 1970年代以降、1990年代半ばに至るまで、生産性は年率にして約1・6パーセントのペースで改善してきた。その後、2000年代半ばまでは年率3パーセント近くまで上昇した。その後、突然予期しない形で成長率は減速し、今では年率1パーセントに満たない。
 生産性は3つに分解できる。労働者ひとりあたりの資本装備率、労働の質、そしてそれ以外の残渣だ。最後の部分はTFPと呼ばれる。
 社会が変化していくに伴い、生産性の計測は難しくなっている。つまり、最近の生産性の減速と呼ばれるものは、計測の難しさからきているかもしれないのである。
 しかし、減速は実質的なものかもしれないと筆者は恐れている。そして、米国だけでなく、他の先進諸国でも生産性の低迷はおきている。
 とくに資本深化率の減速は、生産性低迷の大きな理由になっている。
 https://www.washingtonpost.com/posteverything/wp/2016/05/04/the-productivity-slump-and-what-to-do-about-it/