英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

キャメロン疑惑

 曇り。
 大統領選挙について。ワイオミングの党員集会で民主党のサンダース氏が勝利した。ただ、依然としてクリントン氏がリードを保っている。一連の勝利に付け加え、より一層重要な今月のニューヨークにおける予備選挙を前にして、彼の負け戦の選挙戦に一つの勢いを与えた。しかし、ワイオミングでの勝利はクリントン氏のリードを大きく妨げるものではない。
 ワイオミングの前、クリントン氏は代議員を1749人獲得しているのに対し、サンダース氏は1061人だった。民主党の大統領候補として指名を受けるには2383人の代議員が必要となる。
 ワイオミングは白人が圧倒的に多く、その白人票はサンダース氏を強く支持している。
 http://www.wsj.com/articles/bernie-sanders-wins-wyomings-democratic-caucuses-1460234746
 欧州と米国との間の租税政策をめぐる緊張を和らげようという努力は今週、ほとんど進展しなかった。ワシントンで顔を付き合わせた会合がいくつか開かれたにも関わらず、だ。
 欧州諸国が設けている法人税の免税措置の穴を埋め、多国籍企業から税を徴収するよう、欧州連合は積極的に求めているが、欧州、米国双方ともに、ここ数ヶ月言い争っている。米国の主張は、もしそうすれば、その努力はアップルやスターバックスなどの米国企業ばかりをターゲットにする政策になると主張している。
 欧州連合のVestagerコミッショナーは、いくつかの国における特別減税措置に対抗しているが、彼女は再び不法な企業に対する援助に対し欧州の法律を適用すべきだと述べている。これに対し、米国のルー財務長官や上院のハッチ金融委員会委員長らは、EUは彼らの税法を遡及的かつ選択的に米国企業に課していると警告している。
 http://www.wsj.com/articles/u-s-eu-continue-feud-over-corporate-tax-breaks-1460147682
 英国のキャメロン首相が今度は、母親から20万ポンドの贈与を受けた疑惑に直面している。パナマペーパーズ関連の報道である。ガーディアンより。
 過去に例がない首相による個人的な税に関する詳細文書が明らかにした。キャメロン首相は相続税を逃れていた疑惑が浮上している。一国の首相が彼個人の納税記録を公表しなければならないというのは、過去に例のないことだ。しかし、キャメロン首相は土曜日にその決断を迫られた。
 パナマペーパーは彼のリーダーシップに疑問符を突きつけている。というのも、キャメロン首相の母親が2つに分けて10万ポンドをキャメロン首相の口座に2011年に振り込んだ。その結果、キャメロン首相一家は8万ポンドの潜在的相続税支払いを逃れた。
 月曜日にキャメロン首相は、パナマペーパーズで言及された企業の財務問題の合法性を検証する、歳入庁や国家犯罪局の主導で儲けられたタスクフォースの設置を公表する予定だ。
 キャメロン首相による税務記録の公表にも関わらず、首相はいくつかの疑問にさらされている。
 http://www.theguardian.com/politics/2016/apr/09/david-cameron-questions-gift-mother
 5月に英国は反汚職サミットを開催する予定である。パナマペーパーズ問題がおきたことで、英国にとって自分のことは自分で面倒をみる非常に重要な機会が生じた。昨年、キャメロン首相は英国は汚いお金のタックスヘイブンにはなっていないと述べていた。
 NGOのTransparency Internationalが本件に関して10の提言を行っている。
 http://www.theguardian.com/news/2016/apr/10/panama-papers-10-ways-uk-reform
 http://www.transparency.org/what-is-corruption/?gclid=CK-Iove4_8sCFUeeGwoddrEMzQ