英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

トランプとポーランド人労働者

 晴れ。今日は風もなく、よい天気である。
 民主党の大統領選挙に関する候補者選びは、サウスカロライナに舞台を移している。クリントン氏が勝利を確実なものにした。
 今後南部地方の選挙でも非常に重要な役割を果たすであろう、アフリカ出身の有権者の支持を深く受け、楽々の勝利だったようだ。午後7時の投票締め切りから数分後に勝利を宣言した。サンダースに対し、3回目の勝利となる。11の州で投票が行われる来週のスーパーチューズデーを前に、クリントン氏にとって良い兆候である。
 CNNの出口調査によると、投票した61パーセントの有権者がアフリカ系の米国人だった。同時にサンダース氏も投票締め切り後、すぐに敗北を認めた。
 サンダース氏は声明を発表し、「今晩、まず一つのことを明らかにしたい。この選挙戦は始まったばかりだ。ニューハンプシャーでわれわれは決定的な勝利を収めた。クリントン氏はサウスカロライナで決定的な勝利を収めた」と述べた。
 しかし、今回のクリントン氏の勝利は、以前の勝利と比べてもより大きい勝利だ。サンダース氏は自身を民主的社会主義者と称しているが、クリントン氏は自身を非常にリベラルと考えている有権者の61パーセントの支持を得た。情勢はサンダース氏にとってあまり良いものではない。
 スーパーチューズデーで投票の行われる11州のうち、2つはアラバマジョージアだ。ここでは黒人有権者は半数以上占める。また、2008年の選挙では、アーカンザス、テキサス、バージニアテネシーの4州では、アフリカ系有権者が17から30パーセントを占めた。
 もしサンダース氏が黒人有権者の支持率において、クリントン氏との差を埋めることができなければ、次の予備選挙において勝利する希望はほとんどないだろう。
 これまで得た代議員数を比較すると、クリントン氏のリードがよくわかる。
 ウォールストリートをやっつけろ、所得格差を激しく非難する彼の集会に集まった非常に多くの群衆をみて、サンダース氏は政治の世界を驚かせ、それは彼自身も驚かせた。
 しかし、サンダース氏にとって、彼自身を有権者に売り込むには相当なチャレンジが必要だろう、と政治ストラテジストはみる。クリントンというブランドは20年にわたって政治のコミュニティの中に浸透している。
 http://www.wsj.com/articles/hillary-clinton-wins-south-carolina-democratic-primary-1456617940?tesla=y
 トランプ候補とポーランド人の労働者の問題。トランプタワーをつくるために、不法移民労働力を使っていたという。彼はこの疑惑を説明する圧力にさらされている。
 トランプ氏は大統領選に出るにあたり、メキシコ国境との間で不法移民が入国するのを防ぐため、高い高い壁を設けると述べた。その彼が、トランプタワーを建てるために、ポーランド人労働者を、時には最低賃金以下で、12時間シフトで働かせていたというのだ。
 彼は30年ほど前、ニューヨークの5番街で何が起きていたのか、説明する必要がある。
 木曜日夜の共和党討論会で、ルビオ候補はこの話題を取り上げた。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/ae3a2fc0-dc6d-11e5-a72f-1e7744c66818.html#axzz41QSziB2x