日曜日に総選挙の投票が行われたスペイン。多数派がおらず、少数派同士の連立与党となるとみられ、政治的に不安定となることが予想されている。
現在、ラホイ首相率いる与党の中道右派政党は28パーセントの得票しか得られなかった。350議席のうち、獲得したのは121議席だ。世論調査によると、ラホイ首相率いる政党やそのほかの政党に対しても、過半数の支持を国民は与えなかった。
野党の社会党は93議席。緊縮財政に反対しているポデモス党は69議席だった。
スペインは過去数十年にわたり、PP党か社会党のどちらかが政権を担っていた。しかし、こうした構図が今回、一変するかもしれない。スペイン政界にまったく新たな風景が誕生しそうだ。4つの主要政党が競合する状況が生まれようとしている。その結果、今後4年間は安定した政権を期待することができないという。
有権者の怒りが既存政党に向いていることが原因だ。22パーセントに及ぶ欧州随一の高失業率に加え、政府の汚職が発覚したことも大きい。スペインのエスタブリッシュ政党は支持者の信頼を失いつつある。
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