英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

オバマの貿易政策

 オバマ政権の貿易政策はもはやズタズタ状態であるという。オバマとその側近であるフロマンらが作成したグランドデザインは2つの部分から成っている。
 一つは、太平洋諸国と米国主導の貿易ブロックをつくりあげること。これは中国の影響を封じ込めるのが狙いだ。もう一つがEUと大西洋をはさんで経済関係を強化することだ。しかし、両方の狙いともに崩壊の危機に瀕している。
 オバマ政権は政治的資源を使って、いわゆるファストトラック条項を成立させた。米国政府の意気込みを示すものだったが、肝心の交渉相手がついてこなかった。米国の交渉担当者は席を離れつつある。
 まだ、こうした貿易交渉の不成立を検証する記事を書くには早いかもしれない。まだ交渉妥結の可能性は消えていないからだ。
 しかし、オバマ氏が現在、どんな問題に直面しているのか、考えておく必要がある。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2015/09/americas-collapsing-trade-initiatives.html