英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

長期の実質利子率

 コチャラコタ総裁が長期の中立実質利子率について論じている。やはり利子率は低下傾向にあり、長期停滞をうかがわせる。
 利子率が低下することにより、2つのコストが発生しているという。一つは、金融政策がゼロ金利制約に直面することで、金融政策のリスクが高まっていることだ。もう一つのコストは、金融市場の不安定性が増すリスクだ。
 さらに、中立実質利子率を引き上げるために、財政政策が有効であることを論じている。もちろん、コチャラコタ総裁はいくつかの留保をつけ、慎重な物言いをしている。しかし、金融市場の不安定性を高めるリスクを減らすには、市場が想定しているよりも公的債務のレベルを引き上げ続けることが重要だと論じているが、日本のように公的債務の水準が高い国にも当てはまるのだろうか。
 https://www.minneapolisfed.org/news-and-events/presidents-speeches/public-debt-and-the-long-run-neutral-real-interest-rate-20150908