英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

サプライズ国民投票

 曇り。朝方は雨が降っていた。
 中国人民銀行はまた利下げに踏み切った。やはり中国経済の変調は本格的なもののようだ。
 中国株式市場は先週大幅に下げた、土曜日になって中央銀行は利上げに踏み切った。声明文によると、利下げの狙いは借り入れコストを低下させるとともに、成長を安定化させることにある。具体的には1年ものの貸し出し金利を0・25パーセント引き下げ、4・85パーセントとした。そして、預金金利も同率引き下げ2パーセントとした。
 金曜日の上海株式市場の下げはきつかった。7・4パーセントもの下げを演じた。株価の下落は投資家の心理を大きく悪化させ、債務問題に再び焦点が当たることになりそうだ。
 http://www.wsj.com/articles/peoples-bank-of-china-cuts-rates-1435397932
 ギリシャ情勢の続報。救済の条件をめぐり、ギリシャ国民投票となりそうだ。7月5日に実施される予定だ。ギリシャ神話のように、ギリシャ経済をめぐりドラマがめくりめく。
 チプラス首相は夜中にテレビに登場し、ギリシャIMFをはじめとした債権者側の要求にこたえることができないと述べた。まさにドラマである。債権者側の要求には、劇的な増税や政府支出の大幅削減を含んでいる。
 多くの欧州首脳はこのギリシャの動きに驚かされた。ギリシャ政府は国民投票において、債権者側の要求にノーと投票するよう呼びかけている。これでは政府は中立ではない、と批判する声もあがる。
 欧州首脳は現在、資本規制の導入を含む新たな支援策を検討している。
 懸念されるのはギリシャ国内の銀行だ。国民投票が行われるまでに銀行窓口を開き続けることができるか、不透明になっている。その成否は、ECBがギリシャ国内の銀行に対し、緊急流動性を供給し続けられるかにかかっている。
 http://www.wsj.com/articles/greece-calls-referendum-on-bailout-terms-1435357873