英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ロシアの赤い月曜日

 曇り。雨の予報。
 ロシア中央銀行が利上げに踏み切った。ルーブル安が止まらないためだ。政策金利は10・5パーセントからなんと17パーセントまで引き上げた。
 中央銀行ルーブル安に対して何もしていないと批判を受けていた。
 http://www.wsj.com/articles/russias-central-bank-raises-key-rate-to-17-1418682581?mod=WSJ_hp_LEFTTopStories
 ロシアの利上げについて、FTのほうが詳しく報じている。ルーブル安を引き起こしているのは、原油価格の下落だ。
 ロシア中央銀行の予測によると、ロシアの2015年の成長率は4・5から4・7パーセント落ち込むという。その前提は原油価格が60バレルにとどまったら、というものだ。
 ロシア中銀は利上げと同時に、外貨を供給するレポ入札の規模も拡大する。ロシアの市中銀行は深刻なドル不足に陥っているからだ。
 ニューヨークのアナリストらは「ショックと恐怖」戦略だと評している。今回の利上げは短期的にはルーブル下落を止めることができるだろう、という。
 月曜日現在、ルーブルは1ドル64・45ルーブルまで下落した。今年初めからの1年間でその価値を半分失った計算になる。
 ロシア中銀は月曜日の取引時間中、何度か介入に踏み切ったが、ルーブル下落の流れを変えることができなかった。これは一種のパニックである。
 ロシアは金融危機の淵に立っている。
 「赤い月曜日」と名づけるアナリストもいる。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/dc3dcea6-8483-11e4-bae9-00144feabdc0.html?siteedition=intl#axzz3LutaAUED
 新興国市場も荒れ模様だ。原油価格の下落やFOMCの帰趨を見極めたい、というマインドがマーケットを荒れさせている。
 通貨で特に荒れているのはロシアのルーブル、トルコのリラだ。ドルに対して記録的な安値となった。ブラジルのレアルや南アフリカのランド、インドネシアのルピーなども安値に沈んだ。
 http://www.wsj.com/articles/australian-shares-fall-amid-terror-attack-worries-1418608004?mod=WSJ_hp_LEFTTopStories