英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

近づくFed利上げ

 晴れ。このところ良い天気が続く。この時期の空は美しい。
 米国の「金融政策のカナリア」とも言える、WSJのHilsenrath記者の記事。来週開催されるFOMCの注目点を論じている。金利についてのメッセージを変更するのではないか、という。具体的には”a considerable time”の文言を落とすことを検討しているという。
 もし、この文言が落ちれば、市場は6ヶ月以内の利上げを織り込み始める。いよいよ米国の利上げが始まろうとしている。
 先週、フィッシャー副議長がWSJのインタビューに応じている。その中で、2、3ヶ月前と考え方が変わっていることを明確に認めている。
 Fedが今回問われるのはコミュニケーション戦略だ。利上げのサインを出すと同時に、マーケットが混乱しないよう配慮する必要がある。どのような経路で金利が上がっていくと見通すのか、その見せ方の問題だ。
 ただ、雇用情勢の回復と、原油安と強いドルの狭間でFedは股裂き状態になっている。
 http://www.wsj.com/articles/feds-considerable-time-policy-phrase-takes-focus-1418071999?mod=WSJ_hp_LEFTTopStories
 原油価格について。
 http://www.wsj.com/articles/oil-drop-pressures-crude-producing-countries-energy-firms-1418065427?mod=WSJ_hp_LEFTTopStories
 原油安とドル高が新興国市場を直撃している。ブレントオイルは月曜日、1バレル66ドルをつけた。4パーセントの下落だ。今年初めから通算すると、原油価格は4割下落している。
 その結果、新興国市場は大きな打撃を受けている。中国経済の減速も痛い。さらに、商品市況の低迷はロシアやナイジェリア、メキシコなど産油国経済を直撃している。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/f143bef2-7ed7-11e4-b83e-00144feabdc0.html?siteedition=intl#axzz3LM5rWhgF
 原油価格の下落について、Fed幹部の発言一覧表。便利である。12月1日に発言したフィッシャー副議長は、原油価格の下落について、「それほど心配していない」と述べている。原油価格の低下からくる低インフレは一時的なものだからだ、という。
 http://ftalphaville.ft.com/2014/12/08/2063751/oil-and-fed-officials-in-their-own-words/