英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

なぜ円安が輸出増につながらないか

 曇り。沖縄に史上最強と呼ばれる台風が上陸した。
 サッカーW杯準決勝。ブラジルはドイツに惨敗。「horror show」と報じられている。これだけ完膚なきまでに負けるブラジルを見るのも珍しい。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/b1813e2c-06e4-11e4-ba32-00144feab7de.html?siteedition=intl#axzz36pLbZECc
 EU委員会のユンケル委員長がジレンマに直面している。というのも、EUは現在、多国籍企業の税務逃れ摘発を強化しており、ルクセンブルグなどのタックスヘイブンが調査対象に挙がっているからだ。次期委員長就任が予定されているユンケル氏にとって、利益相反につながりかねない問題だ。調査対象となっている国は、ルクセンブルグアイルランド、そしてオランダだ。
 アイルランドとオランダは、EU側の求めに応じ、書類を提出したが、ルクセンブルグは応じていないようだ。具体的には、アマゾンやフィアットルクセンブルグを利用して課税逃れをした疑いが浮上している。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/1546f4da-06b6-11e4-b0d3-00144feab7de.html#axzz36pLbZECc
 アジア地域で新たなリスク要因が浮上している。永久債に対する投資家の需要が増えているという指摘だ。search for yieldsの一環として、こうしたもっともハイリスクの投資商品へ触手を伸ばす動きが出始めている。今年4月から6月の期間をとると、トータルで35億ドル販売されたという。高利回りだが、文字通り、償還期限がないハイリスク商品だ。
 http://online.wsj.com/articles/investors-in-asia-return-to-perpetual-bonds-1404820228
 なぜ円安が輸出増につながらないのか。NY連銀の幹部らによる分析だ。
 2011年以降、3割ほど円安が進行したが、輸出量は逆に0・6%ほど減少している。たしかに、外需が弱いという側面はあるだろう。しかし、同じ期間において、米国の輸出は6%ほど伸びた。日本の輸出が伸びない理由は外需だけでは説明できない。輸出が伸びない理由は、別のチャネルで説明するしかない。
 このペーパーの仮説は、大規模に輸出する企業は、大規模に輸入する企業でもあり、通貨安の影響が輸出と輸入でオフセットされるためだとする。
 http://libertystreeteconomics.newyorkfed.org/2014/07/why-hasnt-the-yen-depreciation-spurred-japanese-exports.html#.U7x6pY2KDIU