英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

バーナンキ会見のポイント

 曇り。気温も低め。早朝の日本代表サッカーの対イタリア戦(コンフェデレーションカップ)は、実に残念だった。でも、選手たちの健闘に拍手拍手。
 FOMC後のバーナンキ議長による記者会見が先ほど終了した。冒頭発言で議長は、今年後半に850億ドルの債券買い取りプログラムの縮小を始め、2014年半ばまでには終了すると述べた。金融市場はあまり良いニュースだと受け止めないだろう。ダウ工業平均株価は206ポイント下げて取引を終えた。
 こうしたバーナンキ議長の認識の前提には、来年末には失業率が6・5〜6・8%まで低下するとの見通しがある。
 採決にはブラード総裁とジョージ総裁が反対票を投じた。ブラード総裁はインフレ率の低さに着目し、インフレ目標の達成する姿勢を強調すべきとの観点から反対した。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887324577904578555562630037552.html?mod=WSJ_hps_LEFTTopStories
 緩和縮小(tapering)の分析、という表題でCalculatedRiskもコメントを出している。
 バーナンキ議長のオープニングリマークにはもちろん、条件がついている。今後出てくる経済指標が連邦準備の見通しと整合的なら、という条件付きだ。もし今年9月のFOMCで緩和縮小開始を決める場合は、今年第3四半期の成長率は相当強い水準になっていることだろう。
 しかし、CaL氏は9月でなく、12月のFOMCで決めると予想する。
 また、今年に入って4ヶ月の物価上昇率は0・3%にとどまっているが、これは一時的要因だとみる。もし、緩和縮小を決めるようであれば、その経済環境はインフレ率が上昇している状態である、と予想している。
 CaL氏の未来予想は全般的に明るいものである。そして、連邦準備の見通しも十分実現が可能だと考えている。
 http://www.calculatedriskblog.com/2013/06/analysis-on-tapering-qe3.html
 TimDuy教授の分析。
 バーナンキ議長は会見で「ダウンサイドリスクは消えた」と述べ、楽観的だと論評している。興味深いのはバーナンキ議長が敷居でなく、引き金を設けたように見える点。それは失業率7%という数字で、経済がこの状態まで改善すれば、緩和縮小を開始し、6・5%で緩和を終える、という工程表を描いているようだ。
 そして、量的緩和は縮小しても、金利の引き上げはまだ遠い、という結論。
 http://economistsview.typepad.com/timduy/2013/06/fomc-statement-second-reaction.html