英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

EUの租税回避強化

 さあ、早くも連休の最終日。今日も快晴で、気温はぐんぐん上昇しそうだ。
 米国債は弱気な投資家の予想を裏切った動きをしている。経済指標が不均等な結果を出したことで、投資家をまごつかせた。
 弱気派の代表格が世界最大の債券投資家・ピムコのビル・グロス氏だ。氏らは、今次の金融危機後、米国債保有・投資のリスクを警告してきたのは有名だ。しかし、予想は外れ、警告は実現しなかったことは周知のとおり。
 バークレイズの試算によると、2009年末以降の試算で、金利と元本含めたトータルリターンは19パーセントになるという。
 しかし、ここへきて再び、債券弱気派の主張に焦点が当たり始めている。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323687604578464660159001792.html?mod=WSJ_hp_LEFTWhatsNewsCollection
 ブリュッセルEU当局は租税回避の防止に向け、ヘッジファンドプライベートエクイティなどを厳しく取り締まっていくと表明した。また、個人投資家の投資収益やキャピタルゲインに関する機密情報を27カ国で初めて共有する。EUの主要5大国では合意されていたが、問題は多くの投資ファンドが所在しているルクセンブルグアイルランドへ適用拡大するかだった。
 ルクセンブルグの税制専門家からは、早くも適用拡大の影響を懸念する声が出ている。しかし、ルクセンブルグは個人や企業の銀行情報を共有することに反対するのをあきらめた。オーストリアは依然反対の姿勢を崩していない。
 問題はこの記事の最後のほうに出てくる、英国の海外領だ。EU当局は英国に対し、英国海外領の税制の透明性を議論するよう求めている。このことに英国が同意するかが焦点だ。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/c0a8b634-b571-11e2-a51b-00144feabdc0.html#axzz2SSkw8rWq