英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

エヴァンズルール

 昨夜から雨が降り続いている。
 1月の雇用統計が発表された。米国から良いニュースのフローが続いている。ダウ平均株価は5年ぶりの高値を更新した。
 1日発表の雇用統計は、非農業部門の新規雇用者数の増加幅が15・7万人となった。非常にゆっくりとではあるが、着実に経済は回復していることを裏付けた。
 課題として残っているのは、高い失業率だ。1月は7・9%へと若干悪化した。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323701904578277621175297276.html?mod=WSJASIA_hps_LEFTTopWhatNews
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/8c2e3258-6c74-11e2-b73a-00144feab49a.html#axzz2JhMhPzhr 
 http://bls.gov/news.release/empsit.nr0.htm
 雇用統計についての分析。やはり二番目のグラフがもっとも興味深い。リーマンショック以降の不況は、第二次大戦よりも谷が深く、その回復も緩慢であることが一目でわかる。
 http://www.calculatedriskblog.com/2013/02/employment-report-comments-and-more.html
 Tim Duy教授の雇用統計に関する考察。株価や債券価格は上昇し、ウォールストリートは華やいでいるが、2つの脅威があると指摘する。一つは財政問題だったり、欧州問題だったり、中東での紛争の脅威がある。もう一つは、Fedが金融緩和を解除する時期を前倒しするリスクだ。
 たしかに、雇用が回復し、賃金が上昇することは良いことだが、賃金の上昇によってインフレを警戒し、金融緩和を前倒しで終了させる可能性がある。また、失業率と物価上昇率の2つの指標のみで金融政策の可否を判断するエヴァンズルールは誤っている、という指摘もある。 
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2013/02/fed-watch-mixed-messages-in-the-employment-report.html