英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

不誠実なブラード総裁

 先週の雇用統計を踏まえ、米国経済の見通しはやや明るくなってきた。それは、中央政府、地方政府による公的部門のリストラが終わりに近づいていることと、住宅投資の再開の2つの理由があるという。
 ただ、欧州情勢の緊迫度が再び増してきたこと、中国経済の減速や米国のfiscal cliff問題など、リスクはむしろ増しているように思える。
 http://www.calculatedriskblog.com/2012/10/employment-somewhat-better-also-more.html
 http://www.calculatedriskblog.com/2012/09/two-reasons-to-expect-economic-growth.html
 「不誠実なブラード総裁」。何とも刺激的なタイトルの投稿だ。物価連動債の示す期待物価上昇率と2%のインフレ目標がかい離していることを踏まえ、「インフレ期待をつなぎとめるのに失敗した」、とブラード総裁が述べたことに反論している。
 低インフレで少しずつ財政危機から抜け出すか、それとも高インフレで一挙に調整を進めるか。ここでも日本のゼロ制約が取り上げられているが、悲惨なシナリオ以外に日本は永遠にゼロ制約から逃れられないのだろうか。   
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2012/10/the-disingenuous-james-bullard.html