英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

米雇用統計(10月)

 米国の10月の雇用統計が発表された。おおむね市場は好感しているようだ。
 非農業部門の新規雇用者数は8万人の増加。ペースは安定しているが、非常にゆっくりとしている。失業率は9・0%に低下した。
 8月の発表時には、新規雇用者数の増加はゼロとされ、混乱を引き起こした。今回9月の数字と合わせて大きく上方修正された。このところ、上方修正の幅が大きく、速報値段階で反応することは危険だ。
 エコノミストによると、失業者数をはっきりと減少させるには、毎月20万人の新規雇用の創出が必要だという。労働市場が減速トレンドにあるのであれば、下方修正の可能性を考慮に入れておかなければならないが、今の局面では上方修正が期待できる。
 雇用政策をめぐっては、オバマ民主党共和党の間に意見の対立がある。
 パートタイム労働に甘んじている労働者と求職をあきらめた人を含めた広義の失業率でいうと、16・5%が16・2%に低下した。最近の傾向では、公務員の雇用減を民間部門の雇用増加が吸収しているパターンをたどっている。民間部門の中では、サービスセクターの雇用増加がもっとも力強い。
http://www.bls.gov/news.release/empsit.nr0.htm 
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/dd4725f6-06e4-11e1-90de-00144feabdc0.html#axzz1cMpdcHUo

 今後10年間にわたり、少なくとも1・2兆ドルの財政赤字を削減する法案の成立が、期限に間に合わない恐れが出てきた。11月23日までに成立させる必要があるが、民主党共和党の意見が真っ二つに分かれている。民主党は大胆な歳出カットに踏み切っていないと批判され、共和党増税反対に固執していると非難されている。 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/2f464ac6-0712-11e1-8ccb-00144feabdc0.html#axzz1cMpdcHUo