英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ティモシェンコ逮捕

 今週もいろんなことがあった。欧州危機は深化し、日本は為替介入。米雇用統計は良かったが、米国債は格下げされた。株式市場は散々な一週間だったろう。激動の一週間(a tumultuous week)だった。

 米国債がとうとう格下げされた。S6Pがワンノッチ引き下げ。AA+に。
 影響はどうか。金利が上昇し、基軸通貨としてのドルの地域が脅かされるという。
 ただ、短期的には、金利は上昇せず、市場への影響はほとんどない、とみる声がある。
 S&Pと米財務省との間で激しい応酬もある。 
 S&Pが注目したのは2点。一つは政治的な議論が米国の信用を傷つけた。もう一つは、財政分析。2・1兆ドルの歳出削減を評価している。また、ファニーメイやフレディーマックなどの格付けが連動するかどうかは明快でない。
 一方、今回の格下げは不動産ローンの金利を引き上げた。 
 株式市場は金融危機以来の下落。米国の予想以上の雇用統計やイタリアの経済自由化案の公表にも関わらず、だ。 
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/06999f9a-bf84-11e0-90d5-00144feabdc0.html#axzz1UD6XkfcN
 今回の格下げについて、WSJの解説。5つのポイントを指摘している。市場はすでに織り込み済みであり、日本の格付けも下がるだろう。市場への格下げ情報のリーク、そして誰が儲けたかも問題視される。
 http://blogs.wsj.com/marketbeat/2011/08/05/sp-downgrades-the-us-five-things/?mod=WSJ_markets_article_liveupdate

 ウクライナティモシェンコ前首相が逮捕された。与党の反対派追放策の一環と考えられ、民主化の後退が懸念される。ロシアとの天然ガス取引に絡み、権限逸脱があったとの容疑。ウクライナのEU統合は遠くなった。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/0d807ce0-bf73-11e0-898c-00144feabdc0.html#axzz1UD6XkfcN

 昨日の米国雇用統計について。崖から落ちるような不安は消えたが、労働市場の修復は始まったばかりだ。7月の非農業部門の雇用者数は11・7万人増加。8・5万人という事前予想を上回った。失業率は9・2%から9・1%に低下。ただ、これは労働力人口が減ったからだ。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/0d807ce0-bf73-11e0-898c-00144feabdc0.html#axzz1UD6XkfcN