英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

再燃・ギリシャ危機

 暖かい。桜の花びらも随分散ってしまった。

 新興国におけるインフレ懸念の浮上。特にインドと中国のインフレに焦点が当たっている。
 http://www.ft.com/cms/s/0/8a5d56dc-67aa-11e0-9138-00144feab49a.html#axzz1JY0Aw7xN
 3月のインフレ率は、中国が5.4%、インドは約9%だった。これに応じて、各国の財政政策は引き締めに転じ、世界経済にとって需要減退の一因になる可能性がある。
 ただ、原油価格は2008年の高騰時とは事情が違うとの指摘がある。08年時のブレント原油の上昇は急で、価格は1バレル145ドルをつけた。現在は124ドルだ。
 世界的にインフレ懸念が高まり、先週、ECBは利上げに踏み切ったが、米国のコアインフレ率は予想より低い1.2%にとどまった。

 ギリシャの経済改革が失敗した場合に備えた、ドイツの計画が判明した。ドイツの現連立政権も足並みの乱れがあるようだ。
 http://www.ft.com/cms/s/0/61fa0206-6789-11e0-9138-00144feab49a.html#axzz1JY0Aw7xN
 一つのプランは、債券投資家に対し、保有するギリシャ国債をユーロの保証が付いたより安全な債券と交換するよう促すものだ。1980年代に南米諸国に対して発行されたブレイディ債と類似している。
 一方、EFSFのような基金が債券を購入する案もあり得る。
 それ以外の案も考えられているが、中央銀行総裁や財務相らは、マーケットフレンドリーな案を中心に検討している。
 ギリシャパパンドレウ首相は金曜日に新たな歳出削減策と資産売却案を公表したが、これらのリストラがギリシャの問題の根本的な解決にはつながらない。
 債務免除が一番効果的だが、そのことでギリシャ国内の銀行にダメージを与え、将来ギリシャが資本市場にアクセスできなくなることが懸念されている。
 しかし、金曜日にドイツの外務副大臣が、債務免除は災難ではない、と発言し、投資家の間に保有債券の評価減懸念が広まった。ギリシャ国債の対ドイツ国債スプレッドは、1000ベーシスを超えた。
 
 IMFがGlobal Financial Stability Reportを発表した。それによる債務許容度の試算。歳入に占める利払い費の割合を示したもの。日本は低金利が効き、良好な結果になっている。
 http://blogs.ft.com/money-supply/2011/04/14/debt-affordability-in-pictures/

 本文はこちら。ぱらぱら見ると、ところどころ興味深いグラフが散見される。
 http://www.imf.org/external/pubs/ft/gfsr/2011/01/pdf/text.pdf