英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

キャリートレード再来

 風もなく、穏やかな春の朝。統一選前半戦は波乱もなく、現職勝利で淡々と終了した。

 世界経済の成長期待と商品価格の一段高を背景に、投機観測が後押しし、豪ドルが急上昇している。
 http://www.ft.com/cms/s/0/73f51490-6398-11e0-bd7f-00144feab49a.html#axzz1J29KH3Yy
 豪ドルは対米ドルで1.0582ドル。29年ぶりの水準だ。日本の円に対しては、より一層投機的な動きを示している。1豪ドルが89.93円。
 米ドルや円といった低金利通貨を打って、高金利通貨を買う、グローバルキャリートレードも再来している。
 シカゴ商業取引所の豪ドル取引が記録的な水準に達している。
 
 中国の輸出も急増している。日本の地震原油価格の高騰にも関わらず、世界の需要は力強く推移している。
 http://www.ft.com/cms/s/0/37889bf2-6367-11e0-bd7f-00144feab49a.html#axzz1J29KH3Yy
 中国の今年第1四半期の貿易収支は2004年以来の赤字となった。商品価格の高騰が原因だ。ただ、中国政府の担当者は、一時的なものだとしている。

 Calculated Riskより。今年のダウンサイドリスク要因を挙げている。
 http://www.calculatedriskblog.com/2011/04/economic-outlook-and-downside-risks.html
 一つは原油価格の高騰と供給ショック。リスクは高まっているとする。
 さらに、政府のシャットダウン。債務のシーリングを設けるとの議論は、政治家のスタンドプレーであり、米国経済の成長を妨げになりうる、としている。
 その他、欧州債務危機やインフレリスクは従前と見方は同様。一つ救いなのは、日本の地震について、リスクは減少している、と判断されている。海外の見方を代表していると良いのだが・・・。