朝晩が随分涼しくなった。朝バタバタしていて読めなかったので夜に更新。仕事で読まなければならない書類や書籍が加速度的に増えている。もう追いつけない。
まずはマーケット概況から。
http://www.ft.com/cms/s/0/9e55d874-ab5f-11df-abee-00144feabdc0.html
米国の雇用指標は弱く、日本は円高で輸出業者が苦しんでいる。アジアの株式市場は冴えない。先週の失業保険申請件数は50万件という数字を達成した。解雇やレイオフのペースが加速している、良くない兆候だ。CBOは、2014年の財政赤字を1兆3000億ドルと予測している。
しかし、米国債の金利は低下。イールドは2.57%。インテルがマカフィー買収というビッグディールを公表したが、市場は歓迎ムードでなく、株価はむしろ下落した。
ドイツのブンデスバンクは2010年のGDP成長率を2%から3%に引き上げた。
米国のエクイティ投資家は市場から逃げ出し始めている。
http://blogs.ft.com/gavyndavies/2010/08/19/developed-economies-could-get-trapped-in-a-limbo-land-of-zero-inflation/
FT紙のコラムニスト、Gavyn Daviesの最新コラム。
先進国のデフレ脱却の闘いは、長い時間を要するものになりそうだ。
欧州のコアCPIや米国のPPIは、潜在していたインフレ圧力が少し表面に出たものになった。ではデフレの懸念は終わったのか?
IMFによると、あからさまなデフレは当面避けられているが、先進国のインフレ率がゼロである時期が長期間続く、宙ぶらりんな状態にある。
主要中銀が採用しているインフレメカニズムの理論によると、インフレが需給ギャップの大きさとインフレ期待によって左右される。需給ギャップが大きいとインフレは低下し、現在の先進国ではその需給ギャップは約4%と推測されている。それゆえ、かなりの確度で欧米のインフレ率は低下し続けると予測される。
IMFのAndre Meier論文によると、過去40年間、先進国はずっと大規模なアウトプットギャップ(PLOGsと略称)が続いてきたそうだ。
セントルイス連銀のブラード総裁が新しいプレゼンテーション資料を出した。マネーサプライのコメントと当該パワーポイント資料。
http://blogs.ft.com/money-supply/2010/08/19/bullard-is-back/
http://research.stlouisfed.org/econ/bullard/pdf/BullardArkansasAugust19Final.pdf
Fedは金融緩和策に傾いているとスピーチした。インフレタカ派として知られるブラード総裁は、米国は日本型のデフレに陥ろうとしており、量的緩和政策が適切だと主張していた。
今回のプレゼンテーションでも、追加的な資産買い取り策が必要だとしている。ただ、彼は緩やかな資産買い取りを主張しており、この点はアグレッシブで大規模な買い取りを主張する他のFOMCメンバーと意見が異なる。