英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

Weber総裁

 今日は曇り。そうは言ってもほどほどに暑い。モバイルPCを買おうかと思案中。

 FT電子版トップはHSBCの話題。
 http://www.ft.com/cms/s/0/062d83b2-aca9-11df-8582-00144feabdc0.html
 南アフリカで4番目に大きいNedbankの買収で、HSBCが最有力になっているという記事だ。Nedbankは外国企業が買える最後の案件らしく、新興市場におけるライバルであるスタンダードチャータードに迫るチャンスになると締めくくっている。Nedbankの時価総額は96億ドル。HSBCとスタンダードチャータードは、今回の金融危機における勝ち組(うまく生き残っていけた組)と言ってよく、海外展開の加速を志向している。特に、急成長を続けているアフリカ大陸は中国と南米との間の商品取引で重要な役割を果たしつつあり、アフリカでのプレゼンスを増したいそうだ。アジアにどちらかというと、重心のあったHSBCにとって、アフリカはいわば悲願の地。ビジネス展開の力点の変化を告げる分岐点とも言えそうだ。
 
 ロンドンが欧州破綻企業の逃避先になっているという記事。
 http://www.ft.com/cms/s/0/6f9338e6-ac7d-11df-8582-00144feabdc0.html
 金融危機以降、決して珍しい事象ではないようだが、不振企業にとって、自分に都合の良い法的環境を求めて本拠地を移動させる「jurisdiction shopping」が起きているようだ。税制も然りで、一種の規制裁定と言えるだろう。
 
 マネーサプライから。関連記事も。夏枯れの時期、ドイツ・ブンデスバンクのWeber総裁の記事が出たようだ。
 http://blogs.ft.com/money-supply/2010/08/20/weber-watching/
 http://www.ft.com/cms/s/0/43a43a58-ac48-11df-a532-00144feabdc0.html
 争点になっているECBの債券買い取りプログラムについて、「a minor role only」として反対の姿勢を示している。しかし、この論点について、ECB理事の間で十分な議論があったとは思えない。Weber氏は、こうした発言を許されているのだろうか。無制限の流動性供給は来年まで続けるべきとしている。