英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

インフレが帰ってきた

 晴れ。梅雨明けである。
 米国のインフレ率が上昇している。5月は6年ぶりの高い数値となった。過去6年間、毎月、Fedが目標とする水準を下回っていたが、雇用市場の力強さにより賃金が上昇したことと、経済成長が経済のスラックを消滅させたからだ。
 インフレ率が上昇すると、消費者や企業は商品を購入したり、ローンを組むのにより割高だと感じるが、Fedは継続的かつ予見できるような少しのインフレは経済を堅調に成長させ続けるのに必要であると考えている。
 商務省が発表したPCEインフレ率は、エネルギーと食品を除いたインフレ率で2%を記録した。これらを除かない総合指数の上昇率は5月に2・3%だった。この率も2012年5月以来の高さだった。
 ここ数年、総合指数が2%を超えることは数回しかなかった。しかも、その時はガスや食品価格が上昇するときが典型的だった。2011年5月以降の平均は1・3%である。
 エコノミストらは経済の需要が弱かったり、ドル高や労働市場の回復の遅さが、低インフレの原因であると指摘していた。構造的要因、たとえば、高齢化やグローバリゼーション、アマゾン効果などは低インフレに一定の役割を果たしていると考えられている。しかし、需要は持ち上がり、失業率は下がっている。多くのエコノミストは、第2四半期の成長率は4パーセント近いと予想している。
 https://www.wsj.com/articles/u-s-inflation-hits-six-year-high-in-may-1530278981?mod=hp_lead_pos2
 米国社債市場について。米国の投資適格級の社債がマイナスを記録した。Fedの利上げと、海外投資家の見直しに伴うものだ。
 https://www.ft.com/content/5e471b1c-7bdb-11e8-8e67-1e1a0846c475