英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

トランプとロシア

 FTより。モラー特別検察官は何を知っているのだろうか。大統領のロシアとの取引についての捜査でによって、ゴシップが生まれようとしている。
 あるワシントンの著名な弁護士によると、優秀な仲間である弁護士たちが数百万ドルの報酬を捨て、雀の涙ほどの報酬で政府の仕事に参加していっているのだという。
 もちろん、人生の一時期において公職に就くことは珍しいことではない。しかし、今回の決定はとくに興味深い。モラー特別検察官のチームで働くというのだ。
 秋になり、ニュースの見出しはハリケーンのハービーやイルマで埋め尽くされている。大統領の最近のスピーチやツイート、北朝鮮危機などもそうだ。
 しかし、モラー検察官の捜査は注目から滑り落ち、噂話を引き起こしつつある。ホワイトハウスのある人物は最近こう断言した。モラー氏の捜査に我々は満足している。捜査の結果何もないことがはっきりしつつあるからだ、と。
 しかし、モラー氏は実際に何を捜査しているのか、明らかにしていない。そして、トランプ氏が実際にロシアと何について結託し、法律違反を冒したのか、公的な証拠は誰も示すことができていない。民主党のあるベテラン下院議員は筆者に先週、このように語った。
 で、問題はモラー氏が雇った弁護士たちの問題である。すでに17人が雇われ、多くの弁護士がベテランである。その名簿はあまりに経験者ばかりなので、マフィアを追いかけるトップ弁護士やマネーロンダリング、金融犯罪の専門家など、法曹界における人物図鑑のようである。
 彼らの顔ぶれからこんな推測ができる。トランプ一派はロシア資金を不動産取引を使ってロンダリングしていたのではないか。ロシアの銀行は、トランプ氏向けの欧州銀行によるローンに保証していたのではないか。
 https://www.ft.com/content/dea8ace4-9815-11e7-b83c-9588e51488a0