晴れ。風が今日も強い。トランプ政権からドル政策について、混乱したメッセージが流れている。弱いドルを求めるのは、伝統的な米国の政策とトランプ氏自身の政策と相反している。
トランプ氏の有権者に対するアピールの一つは、彼の率直な物言いだ。ドルについていうと、新政権は強いドル政策という嘘っぱちを喜んで捨てるというものだった。しかし、不幸なことに、新政権の率直な物言いは一層混迷を深めている。
今週、大統領は特に日本と中国を名指しして、他の国は通貨安に頼りすぎていると述べた。経済アドバイザーであるナバロ氏はそれに加えて、ドイツも通貨安に誘導していると指摘した。
これは米国政権の物言いとしては大きな転換である。ルー便氏がクリントン政権下で財務長官だったとき以降、すべての政権は強いドルは米国の国益に資すると述べてきた。2002年から2011年にかけてバスケットでみた実質ドルレートは4分の1も減価したが、それでも政権は強いドル政策にこだわり続けてきた。
トランプ氏とナバロ氏の発言を受け、相場はすぐさま反応した。
率直な物言いは真摯さを感じさせる。ブルーカラー労働者のことを考えると、弱いドルは彼らの雇用を促す点で一つの道である。
https://www.wsj.com/articles/the-confused-mixed-up-world-of-donald-trumps-weaker-dollar-1486049327