英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

1%を擁護せよ

 格差をめぐる興味深い論考である。
 材料となっているのは、ハーバード大学のグレゴリー・マンキュー教授の考察である。教授は「1%のお金持ち、才能ある人々を守れ」とエッセイの中で述べている。マンキュー教授はスティーブ・ジョブズやJKローリングのように才能あるスーパースターをほめたたえている。それは競争的な労働市場こそ、本当に価値ある労働者へ適切に支払いを行うことになるという一般的な考えが背景にある。これは高所得者へ心地よく響く。そして、世界は公平であるという人々の望みにかなった主張でもある。
 しかし、この議論は人間の選択というものを狭く解釈した新古典派経済学の理論に基づいている。ここでは悪運や市場の失敗、不平等などというものは考慮されていない。
 大半のエコノミストはこうした議論をあからさまに支持していない。
 http://equitablegrowth.org/equitablog/does-the-one-percent-deserve-what-it-gets/