英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

トランプの嘘

 晴れ。
 トランプ氏の言説になぜここまで人々はだまされてしまうのだろうか。
 彼は現在、数兆ドルの減税を行い、社会保障給付は現状のまま維持し、インフラや国防の支出を拡大し、そのうえ財政黒字は現在の4・5兆ドルから7兆ドルに拡大すると述べている。
 こうした矛盾した主張を調整するのは不可能だ。もしトランプ氏の主張をそのまま実行すれば、公的債務残高は劇的に拡大し、もちろん財政黒字など増えないだろう。
 だがしかし、政治的には問題とはみえない。トランプ氏がよく理解しているように、ジャーナリストたちのように、有権者はそうした政策の詳細まで気にかけていないからだ。トランプ氏やクリントン候補のライバルであるサンダース氏が支持を集めるのも、政策ではなく、彼らがエスタブリッシュではないからだ。
 このことが、両候補に無駄遣いの約束をする自由を与えてしまっている。
 トランプ氏の哲学はライアン氏の考えとも大きく異なっている。ライアン氏は2008年以降、低い税率とより絞り込んだ社会保障給付、より少ない債務を中核とする政府のビジョンを示している。
 http://blogs.wsj.com/economics/2016/05/13/donald-trumps-plans-dont-add-up-do-voters-care/