英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ドットフランク法から5年

 暑い。梅雨が空けた。
 ドットフランク法が成立して5年を迎えようとしている。この法律はどのようなインパクトを金融業界に与えているのか。いまだに議論が続いている。この法律を支持する論者は、ドットフランク法によって金融システムがより安全になったと論じる。一方、反対者は、この法律はより小規模な銀行の安全を阻害し、経済に制約を与えているとしている。
 この記事は、同法の起草者となったドット氏、フランク氏両人へのインタビューを掲載している。
 http://www.wsj.com/articles/dodd-frank-creators-on-wall-street-reform-five-years-later-1437347191
 変動金利型の社債の発行が減少している。利上げ見通しが強まるにつれ、投資家がこうした社債への投資を手控えているせいだ。
 食品コングロマリットのクラフトハインズやエクセロンなどは、この数ヶ月、変動金利型の社債発行を取りやめた。
 http://www.wsj.com/articles/sales-of-bonds-with-floating-rates-sink-1437347796
 銀行閉鎖がいったん解かれるギリシャの話題。
 やや古いが、ニューヨークタイムズより。1週間前、ギリシャの民主主義の輝かしい瞬間が訪れたかと思いきや、現実を冷静に見つめなおすと、ギリシャ経済が良くなる展望は決して持てない。3週間に及ぶ銀行閉鎖と観光客への悪いイメージは後々、大きく尾を引くだろう。
 ギリシャ瀬戸際外交はむしろギリシャにとって悪い結果をもたらしそうだ。その理由は、ドイツのポジションを過小評価したことにある。
 ドイツと、一部の北欧州諸国(フィンランド、オランダ、オーストリア)の本音は、ギリシャのような国を追い出し、一部の国でより団結を強めるというものだ。
 一方、ギリシャのほうは、いざとなるとユーロを出て行くと啖呵を切りながら、実際はその準備ができていないのが実情だ。
 http://www.nytimes.com/2015/07/14/upshot/the-greek-deal-is-a-disaster-for-greece-and-maybe-for-europe.html?partner=rss&emc=rss&abt=0002&abg=0&_r=0