英字紙ウォッチング

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中央銀行、資産と負債のミスマッチ

 今日3日は雇用統計が発表される。
 以下はプレビュー。コンセンサス予想では24・7万人の雇用者数の増加が見込まれている。
 http://www.calculatedriskblog.com/2015/04/preview-for-march-employment-report.html
 中央銀行の健全性とインフレとの関係。ニューヨーク連銀より。最近議論されている中央銀行の負債と資産のミスマッチを論じている。
 現在、米国のマネタリーベースは2008年の8000億ドルから4兆ドルに膨らんでいる。これだけマネタリーベースが膨らむと、70年代のようにインフレを引き起こすに違いない。しかし、コクランやクルーグマン、マンキューら経済学者たちはそうではないと主張している。
 これまでのマネタリストたちの議論が今回当てはまらないのは、今回増えたマネタリーベースは紙幣でなく、当座預金であることだ。それは利子がついたマネタリーベース、中央銀行にとっての負債である。つまり、当座預金を積む民間銀行サイドからみれば、当座預金(超過準備)は市場の短期金融資産と代替的な資産である、と言える。
 マネタリーベースの拡大は何を意味しているのか。政府と中央銀行の統合バランスシートの観点からみると、それは統合政府の負債を短期化していることに他ならない。
 中央銀行の独立性は、財政当局の行動と無関係に中央銀行がインフレ率をコントロールできることを意味しない、と結論づけている。
 http://libertystreeteconomics.newyorkfed.org/2015/04/central-bank-solvency-and-inflation.html#.VR3a-88frIU