英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ブラジルの断層線

 台風接近で朝から雨と風。今日は自宅でのんびり読書でも。
 経済的な苦境に陥っているブラジル。大統領選が近づき、ブラジル社会に古くからある断層線が改めて浮き彫りになっている。それは貧富の格差だ。
 経済が活況を呈しているときには、それは目立たなかった。労働者も経営者もいったいとなって繁栄を謳歌した。とくに、現職のルセフ大統領になって以降、その経済に介入的な政策が市場に嫌われた。一部の中下層階級は経済ブームによって貧困から脱出できると期待を抱いた。しかし、若年層は公共サービスの低下や就職の機会が奪われることに怒りをあらわにしている。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/f01b5340-4aee-11e4-b1be-00144feab7de.html#axzz3FEdnVHXZ
 ゴールドマンサックスのアナリストたちが、Fedの資産規模について長期予測を行っている。Fedは2020年末の段階になっても、MBSを1兆ドル抱えているという。
 彼らの分析によると、これだけ長期にMBSを抱え込まざるを得ない理由は、資産買取プログラムが終了した後も再投資が続くこと、正常化の過程でMBSの売却を行わないことが大きい。
 現在、Fedはバランスシート上に1・8兆ドルのエージェンシーMBSを保持している。Fedの資産総額の3分の1に相当する。
 http://www.calculatedriskblog.com/2014/10/goldman-fed-likely-still-holds-1.html
 想像もつかないことを考えてみる。中央銀行ファイナンスを財源とする財政刺激策の効果についてである。否定的な見方が通例だが、筆者のGali氏は欧州の現状をみると、検討に値すると主張している。
 今回の危機では、これまで考えられてきた通常の景気対策には限界があることが露呈した。中央銀行金利を引き下げ、財政は緊縮財政を続けるというポリシーミックスである。この政策の組み合わせは経済に苦痛をもたらし、経済の回復ぶりも緩慢な結果に終わっている。
 http://www.voxeu.org/article/effects-money-financed-fiscal-stimulus