英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

イエレン「偽りの夜明け」

 晴れ。連日暑い日が続き、梅雨明け間近だと感じる。
 米欧銀行の決算発表がスタートした。第2四半期の決算である。JPモルガンゴールドマン・サックスはそれぞれ市場の期待を上回る結果となった。5月に多くの金融機関幹部が事業環境の悪さをアナウンスしていたが、事前に想定されていたほど決算内容は悪くなかったことから、金融株は上昇した。
 JPモルガンの利益は一株あたり1・46ドル。ゴールドマンは同じく4・1ドルとなった。とくにJPモルガンがダイモンCEOが喉頭がんを発表してから初めての決算となった。ダイモン氏はモーニングコールに登場し、がんは広がっていないと述べたようだ。いかにも米国らしい。
 注目すべきは収入(revenue)の内容。JPモルガンはフィクスト・インカムと株のトレーディングのレベニューが落ちた。1年前と比べて14%ほどのダウン。ゴールドマンもいわゆるFICC(債券、商品、為替)部門のレベニューが10%落ちた。
 JPモルガンにとって伝統的な強みである債券市場部門のレベニューが落ちているのは、歴史的なボラティリティの低さと顧客活動の低迷が響いている。
 http://online.wsj.com/articles/j-p-morgans-results-slide-1405422267
 イエレン議長が議会証言を行った。Hilsenrath記者の記事。半年に一度の議会報告において、イエレン議長は低金利政策を続けるというシグナルを送った。昨今、経済が回復しているかのような指標が出ているが、米国経済の回復は完全ではない、と述べた。多くのアメリカ人が依然として失業したままであることが気にかかるようだ。
 Fed内における利上げ開始時期に関する議論も、注意深く説明した。Fedは過去に「偽りの夜明け」に騙されてきた歴史がある、とも述べた。
 http://online.wsj.com/articles/feds-yellen-u-s-economy-continues-to-improve-but-recovery-not-yet-complete-1405432838
 TimDuy教授。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2014/07/fed-watch-yellen-testimony.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+EconomistsView+%28Economist%27s+View%29