英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

コチャラコタ反対票のわけ

 晴れ。三連休の2つ目だが、気持ちのよい青空が広がる。午前中のテニスも、いい気晴らしになった。
 ロシアの株価が下落した。西側諸国の経済制裁が影響したとみられる。さあ、これが本当にどこまでロシアに効くのか。そこが不明である。
 米国の経済制裁はたとえば、マスターカードやビザは、ロシア銀行に対し、決済サービスの提供を延期するような形で実施されている。制裁対象となる会社や富裕層は具体名を挙げる形で実施されているが、制裁対象かどうかが曖昧なため、それ以外のロシアビジネスにも萎縮効果が出ている。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/9ffba124-b0d6-11e3-9f6f-00144feab7de.html#axzz2wfLR8RAl
 先日のFOMCで反対票を投じたミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁が講演した。コチャラコタ総裁が反対した理由は、新たなフォワドガイダンスに納得できないため。新ガイダンスだと、2%以下のインフレ率を許容し、経済を刺激しようというFEDの姿勢に疑問符がつきかねないからだ。
 コチャラコタ総裁はこういう言い方をしている。”In its forward guidance, the committee provides little information about its desired rate of progress toward maximum employment”。つまり、雇用の最大化に向け、望ましい金利がいくらなのか、新しいガイダンスではほとんどわからない、と。
 また、仮にインフレ率が1%未満となった場合、新ガイダンスではFEDがどのようにインフレ率を押し上げるべく努力するのか、曖昧過ぎると批判している。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/1607d9b8-b105-11e3-bbd4-00144feab7de.html#axzz2wfLR8RAl
 コチャラコタ総裁の反対票については、TimDuy教授も話題として取り上げている。このコラムのほうがコチャラコタ総裁の反対理由がより明快にわかる。
 反対の理由の一つは、新ガイダンスは委員会の信頼性を弱めてしまうこと。2つめの理由は、政策の不確実性を高めてしまうことだ。
 やはり数値がなくなると、政策のパス(道のり)が分かりにくくなる。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2014/03/fed-watch-kocherlakotas-dissent.html