英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ミスリーディングな政策目標〜Fed

 曇り。
 円安への期待と恐れ。円は対ドルで、昨年9月以降3割減価した。
 世界第三位の経済大国が長い眠りから目覚めるのではないかという期待と、円安で自国経済が悪い影響を受けるのではないかという他国の恐れが入り混じって評価されている。
 円安の影響をもっとも受けるのが韓国だろう。「彼らは非常に心配している」と韓国の気持ちを代弁しているのが、フレッド・バーグステン。最近、朴大統領が米国議会で演説したことなどを踏まえると、日本より韓国のほうが米国政界へ及ぼす影響力は大きいと考えざるを得ない。円安に不満を持つ韓国が米国政治への影響力を通じて、どのように事態を巻き返すのだろうか。

http://online.wsj.com/article/SB10001424127887324031404578479023421318916.html?mod=WSJ_hp_LEFTWhatsNewsCollection
 フランスのカースト制、ENAとエコール・ポリテクニークに代表されるエリート主義はなぜ挫折したのか。フランスも御多分に漏れず、エリートのスキャンダルや経済苦境が続き、エリート主義はうまく行っていないとの評価が定着しつつある。
 ENAとエコールポリテクニークの卒業生は年間で合計480人しかいない。彼らはよく働き、休むことはない。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/2/d76b5fcc-b83f-11e2-bd62-00144feabdc0.html#axzz2T7f9fm9y
 FTのGavyn Davies氏がFedの政策目標は誤っている、と述べている。失業率はゆっくりとながら、Fedの目標とする数値に近づいている。しかし、不況が長引くに伴い、労働力市場から退出する人が増え、失業率が政策目標として適切な指標ではなくなろうとしている。Fedの目標は本来、雇用の最大化であるはずで、失業の最小化ではない。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2013/05/the-fed-dials-the-wrong-unemployment-number.html