英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

超金融緩和のさざ波効果

 快晴。穏やかな朝。
 サッチャー元首相を悼む報道が相次いでいる。自由経済の信奉者、マネタリストとして英国経済を転換させたこと、そのたくましい(vigorous)外交政策が冷戦を終結に追い込んだことが評価されている。
 政府の介入をできるだけ小さくするフリーマーケット経済システムの価値を賞賛した。しかし、金融危機の最中は、金融セクターの規制緩和は批判を浴びた。
 サッチャー元首相が首相の座を退いたのは1990年。与党である保守党内で反サッチャーの動きが顕在化し、辞任せざるを得なかった。1997年に首相となった労働党のブレア首相も、サッチャー元首相の遺産を受け継がざるを得なかった。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424052702304510704575562883077035078.html?mod=WSJ_Home_largeHeadline
 日本の金融緩和に対する市場の反応について。「さざ波効果」(ripple effects)を巻き起こしている、と評されている。
 円相場は2009年4月以来の安値に沈んだ。世界の投資家は円から飛び出していった。昨年9月と比較すれば、ドルに対して29パーセントも価値が下落した計算になる。
 もう一つの動きも生じている。それは、日本の国債市場から投資家が撤退し、ハイイールド資産へ移り始めているのだ。具体的には、欧州のソブリン債に目が向けられ始めている。こうした投資家の動きは「historical shift」だという。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887324050304578410722869665256.html?mod=WSJ_hps_LEFTTopStories