英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

米の税率論争

 先週の動きのまとめ。最大のニュースはFOMCで、内容も盛りだくさんだった。2013年半ばまでとしていたゼロ金利政策を2014年終わりまで継続するとし、FF金利の見通しも示した。また、これまでもそうだと理解されていた2パーセントのインフレーションターゲットも改めて公式に設定した。
 QE3への道筋も切り開いたように見える。もし、インフレ率が目標よりも下回る一方、失業率が回復しないとなると、QE3も考えられる。Calculated Risk氏は、早ければ次回3月、遅くとも4月か6月の2日間のFOMCにもありうる、としている。
 http://www.calculatedriskblog.com/2012/01/summary-for-week-ending-january-27th.html
 今週は大型統計の発表が目白押し。金曜日の雇用統計が注目で、木曜日にはバーナンキ議長の議会証言があり、経済見通しを述べる。
 http://www.calculatedriskblog.com/2012/01/schedule-for-week-of-jan-29th.html
 米国大統領選の関連で、改めて税制の在り方が議論を呼んでいる。ロムニー候補の税負担が標準的な米国人より相当低かったことが論争に火をつけた。所得課税とキャピタルゲイン課税(15%)のバランスが問われている。企業は35%の法人税を支払っているのに対し、15%のキャピタルゲイン税率が低すぎるのではないか、というものだ。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2012/01/is-romney-double-taxed.html
 プライベートエクイティに関する考察。「野蛮な来訪者」の時代に戻ったかのように、評判が悪い、と説く。
 彼らの本質的な問題は、雇用を奪うことにあるのではなく、税制の隙を突いて収益を上げることにあるという。そして、価値を創造しているのではなく、価値を再配分しているに過ぎない、という。 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2012/01/surowiecki-private-equity.html