英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

タイタニック号の一等乗客

 今日は欧州ストレステストの日。それにしても、日中の暑さは尋常でない。
 民間債権者の負担がどのようなものになるのか、早く意思決定せよとのメルケル首相に対する批判が高まっている。こう着状態が夏の間続くことで、市場からの資金調達を予定しているイタリアなどのコスト増が懸念されているからだ。
 木曜日のイタリア国債の入札は、応札が上回ったが、15年債の金利は5.9%で、1ヶ月前より1%高くなった。イタリアの金利は持続可能とされる水準を超えてしまった。
 格付け会社などは、ユーロ圏の首脳がギリシャ問題を最終的に解決できないことを非難している。ドイツとオランダが、民間債権者も一定の負担を負うべきだ、と主張しているためだ。
 メルケル首相はタイタニック号における、ファーストクラスの乗客にたとえられている。ファーストクラスの乗客でさえ、この危機において、自分自身を助けることができないかもしれない、という云いだ。
 これ以上解決策が遅延することは、世界の金融機関やソブリンの安定性を害する恐れがある。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/33afcd4a-ae33-11e0-8752-00144feabdc0.html#axzz1RkRgHifx

 そのストレステストについて。91銀行中、10銀行ほどが、コアTier1比率が5%を下回ると予想されている。10銀行には、スペインの貯蓄銀行ギリシャの銀行が含まれるとみられる。
 こうしたストレステストの情報は、他社の負の遺産を整理しようという投資銀行にとって、非常に価値の大きい情報になる。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/e05d9a62-ae2a-11e0-8752-00144feabdc0.html#axzz1RkRgHifx 

 昨日のバーナンキ議長の議会証言について。やり取りの中で、バーナンキ議長自身のQE3に対する姿勢が浮き彫りになった。
 http://blogs.ft.com/money-supply/2011/07/14/bernanke-spells-it-out/#axzz1RkZ4xiJu