英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

トービン税

 曇り。涼しい。

 BISが年次報告で、金融政策の正常化と財政の即時均衡を訴えている。金融危機前の成長は持続可能ではなく、成長は減速せざるを得ないという。
 そして、長期にわたって政策金利が低位に置かれていることが、世界の金融システムにリスクをもたらしているという。これは、。Fedが先週、低金利を「for an extended period」続けると表明したことに向けられている。一方、BISのこの見解は、7月初旬に再度の利上げが予想されているECBの政策に近い。物価が想定の2%を超えているにも関わらず、利上げに踏み切っていないBOEを批判している。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/ff30647e-a01f-11e0-a115-00144feabdc0.html#axzz1QGCwQJa2

 EUの財政力を高める財源として、金融取引にかかるトービン税が浮上している。欧州で最大の金融サービス産業を抱える英国は反対。しかし、EUは各国から独立した組織として、1260億ユーロの財政をまかなうため、2014年から新しい財源を創設することを決めている。
 トービン税以外の財源としては、航空券への課税や排出権取引への課税が想定されている。
 これらEU税の創設は、EUの独立性と、加盟国の財政主権とが衝突する問題だ。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/07170af0-a028-11e0-a115-00144feabdc0.html#axzz1QGCwQJa2

 米国債の格下げ懸念に関する記事。トリプルAから格下げされれば、最大1000億ドルの損失が出るという。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/29e55126-a01a-11e0-a115-00144feabdc0.html#axzz1QGCwQJa2

 米国経済について、Calculated Risk氏は、一時的なもので、第3四半期からの回復を見込んでいる。懸念されているのは、欧州危機の伝播リスクと商品価格の高騰、そして、米国の急激な財政緊縮。
 http://www.calculatedriskblog.com/2011/06/week-ahead-better-or-worse-news.html