英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

インフレターゲット

 天気は曇り。テニスを楽しむ。

 米国人は政府というものを、どのように捉えているのだろうか。ティーパーティ運動の背景を探った記事。このところ、政府が国民の生活にもっと関わるべきであるとの意見が、そうでないと考える意見を上回っている。http://www.economist.com/blogs/freeexchange/2011/06/americans-and-government
 政府の関与を求める声が、1990年代から一貫して右肩上がりに増えてきた理由は、3つあると考えられる。一つは中間階級の所得が伸び悩んだこと、9/11、そして、金融危機だ。
 しかし、政府関与を求める声は、2008年後半から減少に転じる。金融危機で銀行マンが嫌われ、さらに、その銀行を救う仕組みをつくったことはもっと嫌われた。
 しかし、政府関与を受け入れる米国人の心性には、自由市場への信頼が減退していることがある。

 Fedのインフレ目標政策についての記事。地区連銀では最近、ロックハート総裁やプロッサー総裁が言及している。FOMCの多数派は明示的なインフレ目標を採用すべきだ、と考えている。昨秋、インフレ目標策はかなり議論され、デフレの危険が明らかになった場合に備え、インフレ期待をつなぎとめるための手段として浮上した。
 http://blogs.ft.com/money-supply/2011/06/15/fed-inflation-target/
 インフレ目標の問題は2点。一つは、何%にターゲットを置くか。2%か、1.5%か。網一つの問題は、議会。民主党下院のフランク委員長は、インフレ目標採用に関心を持ち続けていた。議会共和党の多くの議員は、Fedに単一のマンデートを課すべきだと考えている。

 一方、英国のインフレ率は4%を超えた。
 http://blogs.ft.com/money-supply/2011/06/14/uk-inflations-upward-march/

 トリシェ総裁のLSEにおける講演。欧州諸国と米国の各州のeconomic diversityについて、その類似性を指摘している。