英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

環境独裁の誕生

 梅雨らしく、ジメジメする。
 中東やソブリン危機に苦しむ欧州諸国など、世界のあちこちで、毎日のようにデモや抗議活動が起きている。
 日本は震災後、市民の秩序だった行動が世界から賞賛されたが、これは本当に良いことなのか、疑問に思うようになっている。
 政治の体たらくについても、日本国民は半ばあきらめ気分で眺めている。街中で大規模なデモが起きることもなく、国民は概しておとなしい。これが、前首相以下の三流政治家を増長させてきたのではないか。

 BOEのキング総裁がナイトの称号を得る。ただ、政治的には政策が保守党に近すぎるとして論争の種になるかもしれない。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/214e3fae-93af-11e0-922e-00144feab49a.html#axzz1Ovots3M6
 
 似顔絵はどこかの教祖に似ているが、インドのカリスマ宗教家の発言が波紋を呼んでいる。官僚の汚職に業を煮やし、制裁として死刑を課すべきだ、と主張している。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/23e23f4e-9397-11e0-922e-00144feab49a.html#axzz1Ovots3M6
 この裕福なヨガのグル、スワミ・ババ・ランデブ氏の主張は、成長しつつある中間層の支持を得つつある。

 ギリシャの債務問題について。最近の論争は、ドイツ対ECB、フランスの間で行われている。ドイツのショイブレ財務相は、新たに国際的な救済資金を出すなら、その代わりに、債権者に実体のある負担を求めている。一方、ECBは、クレジットイベントに相当する事態を避けようとしている。もし、クレジットイベントに相当するようなことが起きれば、ECBはギリシャ国債を担保として受け入れるのをやめる、と脅している。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/50fc008e-9381-11e0-922e-00144feab49a.html#axzz1Ovots3M6
 「Reprofiling」という言葉をこれまで投資家は聞いたことがなかったが、最近は債務の償還期限を延長することを指すリストラクチャリングに代わる言葉として好んで用いられている。
 市場は何より言葉の正確さを好むのに、定義のあいまいないろんな言葉が氾濫しつつある。
 CDSのトリガーを引かないリストラクチャリングなる概念は、成長し始めたばかりにCDS市場を殺しかねないという警告も出ている。

 独シュピーゲル誌から。当たり前といえば、当たり前のことだが、電気料金の上昇と温暖化ガスの排出量が増えるという、原発全廃政策の欠点を指摘している。
 http://www.spiegel.de/international/germany/0,1518,767900,00.html
 ドイツのエネルギー大手RWEのトップは、「環境独裁」(eco-dictatorship)と不満を漏らし、ドイツは脱産業化に徐々に向かうことになると批判している。

 ニューヨーク連銀のダドリー総裁の講演。米国経済の景気回復には、新興国(EMEs)との協力が不可欠だと指摘している。
 http://www.newyorkfed.org/newsevents/speeches/2011/dud110607.html