英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

欧州のインフレ率

 空が青い。日本海側は近年ない大雪のようだが、東京は快晴の日が続く。

 エジプトの騒乱が収まらない。
 http://www.ft.com/cms/s/0/782f247a-2d0a-11e0-9b0f-00144feab49a.html#axzz1Cf3wdaZr
 マーケット概況から。原油価格は1バレル100ドルを超えた。ただ、米国企業の収益回復やユーロ圏の財政危機の回復期待などから、投資家はリスク性資産への投資に回帰している。
 ただ、エジプトの混乱は、マーケットの波乱要因になっている。投資家はエジプトの動きが他の地域に広がるかどうか、動向を見極めようと待機している。また、スエズ運河が動乱によって閉鎖されないかも注目点だ。
 ブレント原油は2008年9月以来の水準である、1バレル101ドルをつけた。
 OPECの事務局長は、もし供給不足に陥れば、OPECが追加増産する用意がある、との声明を出した。追加生産能力は1日あたり100万バレル。
 ムーディーズはエジプトの格付けを1ノッチ引き下げ、Ba2に(ダブルB相当)。また、CDSの水準は440ベーシスに上昇。エジプト動乱による原油供給への影響は限定的との見方が広がっている。
 先週金曜日の米国株式下落は一時的なもので、いずれ投資家のリスク選好は戻ってくるだろう。
 欧州財務危機については、ギリシャの新聞が、EU首脳が一種のデフォルトで理解に達したと報じている。つまり、債券の元本毀損が不可避だ、ということだ。この点は、実質的なヘアカット以外にこの危機を乗り切る実行可能な手段はないとの認識が定着しつつある。

 ECBが先週、債券買い取りを取りやめた債務危機が和らぎ、インフレへの対処に集中する余地が出てきた。 
 http://www.ft.com/cms/s/0/bfc152c2-2d23-11e0-9b0f-00144feab49a.html#axzz1Cf3wdaZr
 月曜日発表の統計によると、ユーロ圏のインフレ率(1月)は年率換算で2.4%に達した。過去2年間でもっとも高い。ECBの目標とする2%以下の水準を超えている。
 ECBは政策金利を1%で据え置いた。ただ、トリシェ総裁は、物価上昇に警告を発した。12月の物価上昇率は2.2%だった。ただ、市場はECBが本格的に利上げをするとは思っていないだろう。
 ECBは今後数週間で買い取り再開を強いられるに違いないが、トリシェ総裁は3月に合意を得るべく、EUの新しい救済メカニズム創設に向け、ロビー活動を懸命に続けるだろう。