英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

財政ルール再び

 Gavyn Daviesより。世界経済はすべてが非常に暗い見通しのようにみえるが、この数週間リバウンドのかすかなサインが見えてきた。短い期間においては、リセッションのリスクを減じる可能性がある。
 経済活動を示す先月のレポートにおいて、われわれはユーロ圏における成長の急速な減速を指摘した。米国と中国も長引く低迷が続いており、世界経済の成長率は1パーセント以上トレンドより低下したとみていた。
 しかし、直近のグローバル成長活動指数は2・6パーセントに回復し、とくに先進国、米国で回復が起きている。
 http://blogs.ft.com/gavyndavies/2016/03/27/global-economy-snapping-back-into-gear/
 英国の財政ルールをめぐる議論について。野党である労働党が提案した、5年のローリング目標を設ける財政ルールについて論じられている。
 しかし、注目されていたが重要なのは、もしゼロ金利制約に到達すれば、ノックアウトされるルールだ。つまり、金利がゼロになれば、財政刺激策が許されるというルールだ。財政政策の焦点は、赤字のコントロールではなく、需要の安定化に移る。それは金融政策はもはやゼロ金利制約下では十分機能しないからだ。
 金融危機以降に、もし政府が債務比率を引き上げていれば、経済はより早く回復していただろう、という。その際、GDP比の債務比率はそれほど問題にならないだろうとも指摘している。
 財政赤字を考える際は、世代間の公平性が重要である。サッチャー首相はかつて、北海の原油収入を減税の財源に使った。ソブリンウェルスファンドを構築するのではなく、だ。
 http://mainlymacro.blogspot.jp/2016/03/fiscal-rule-redux.html