英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

財政健全化のインパクト

 財政健全化のインパクトに関する学問的なコンセンサスについて、まとめられている。
 一つは著名な経済学者らに対するアンケートで、オバマ政権の2009年の景気刺激策が失業を減らした、と答えた米国の学者は82パーセントにのぼった。英国でも財政健全化政策は経済にポジチィブな影響をもたらしたとするのは15パーセントに過ぎなかった。
 しかし、このコンセンサスは世界共通のものではない。たとえば、ドイツには当てはまらない。
 http://mainlymacro.blogspot.jp/2015/06/the-academic-consensus-on-impact-of.html
 コアPCEを財の価格とサービス価格とに分けて分析したもの。財価格がデフレ傾向にあることが分かるが、サービス価格も、2009年の危機以降、伸びが鈍っている。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2015/06/the-gap-between-services-inflation-and-goods-inflation.html
 元ゴールドマンサックスのチーフエコノミストでもあったジム・オニール氏が初めて英国財務省で講演を行った。政府が優先すべき目的のひとつは、国の生産性を引き上げることだ、という。
 いうまでもなく、先進国における生産性の低下は2000年代に入って深刻さの度合いを増している。しかも、その原因がよく分からない(パズルである)。
 しかし、Davies氏はそれほどの謎ではない、と言う。
 http://blogs.ft.com/gavyndavies/2015/06/04/lord-jim-oneill-braces-to-tackle-the-uk-productivity-puzzle/