英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

セキュラー・スタグネーション論争

 米国の大統領選に、HPの元CEO、カーリー・フィオリーナ氏が出馬する。出馬表明は5月4日に予定されている。
 http://www.wsj.com/articles/carly-fiorina-to-launch-presidential-campaign-on-may-4-1429732381
 VoxEUではセキュラー・スタグネーションに関して論争が起きている。金融危機後、日米欧の成長率は失望させるような実績だった。そこで、長期停滞論への関心が高まっている。
 長期停滞に経済が陥っている一つの重要な要素が、中央銀行がもはや金利を低下させることができないことだ。
 米国の停滞は、生活水準が2000年前後の水準から伸びていないことに象徴される。
 生活水準の停滞は、4つのファクターで説明できる。一つは所得に占める労働の低下、資本の減少、3つ目は生産性の低下、そして、労働参加率の低下だ。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2015/04/robert-hall-secular-stagnation-in-the-us.html
 これに対し、ケネス・ロゴフは、今起きている経済的な停滞は長期停滞などではなく、債務の長期循環で説明できる、と説いている。循環であるので、この停滞は永遠に続くわけではなく、デレバレッジが落ち着くと、成長は再び回復軌道に戻るという。
 http://www.voxeu.org/article/debt-supercycle-not-secular-stagnation