英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ドル高の制約

 曇り。
 今週、ドルは対ユーロで大きく下げた。3年ぶりの下げ幅だった。投資家がFRBの利上げペースについて疑念を抱いていることが背景にある。
 水曜日に公表されたFOMCの声明文では、最近のドル高に対する不満が示されていた。とくにこの数ヶ月、ドルは新興国、途上国通貨に対して値上がりしていた。これは他の国の中央銀行FRBの金融政策の方向性が大きく異なっているためだ。
 しかし、ここにきて投資家は、本当にFRBと他の国の金融政策が大きく異なるのか、疑念を抱き始めている。
 http://www.wsj.com/articles/dollar-slides-against-euro-sterling-1426871560?mod=WSJ_hp_LEFTWhatsNewsCollection
 ニューヨーカーの記事。ドル高がFedの次の動きを再考させていると指摘している。
 今週のFOMC後、ダウ株価指数は300ポイントも上昇した。はたしてこれは良いニュースなのだろうか、と問いかける。
 経済全般の観点でみると、ドル高は利上げに相当する。ドル高は需要の水準を減少させ、GDP成長率の減速をもたらす。別の言い方をすれば、為替市場はすでにFedのするべき仕事を代わって行っていると言える。
 ただ、米国は経済に占める貿易セクターの割合が比較的小さい。それゆえ、為替の動きに伝統的に左右されにくい体質を持っている。
 http://www.newyorker.com/news/john-cassidy/a-strong-dollar-forces-the-fed-to-rethink-its-next-move?mbid=rss
 ギリシャ救済策を話し合う首脳会談が開催された。しかし、不調に終わったようだ。2日間にわたって熱のこもった交渉が繰り広げられたが、1ヶ月前の話し合いの繰り返しに終わった。
 ギリシャ救済問題は依然として前進がみられていない。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/cb790812-cf22-11e4-9949-00144feab7de.html?siteedition=intl#axzz3UynTIHhc