英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

サマーズの辞退宣言

 記録的な規模の台風が日本列島を直撃している。テレビで流れている京都の桂川の映像が衝撃的だ。
 今日の大ニュースは何と言っても、サマーズ氏が次期Fed議長に指名されても、辞退すると申し出たことだろう。偶然にも、リーマンブラザースが破たんして5年目のタイミングだった。このニュースはWSJのスクープだったようだ。
 サマーズ氏事態のニュースを受けて、株価指数先物は日曜日遅くに上昇。ここ数週間、世論ではサマーズ氏が酷評され、議会からサマーズに反対する動きが出ていることが決め手になった。オバマ大統領はサマーズ氏起用に前向きだと伝えられており、シリア攻撃問題といい、オバマ大統領の決断が問われる局面が増えている。サマーズ氏は、2008年の金融危機を招いた規制緩和の失敗の象徴とされてきた。
 これで最有力候補はイエレン副議長となるわけだが、イエレン氏を推薦するエコノミストや議会の声に、オバマ大統領自身は困惑しているようだ。オバマ大統領は素直にイエレン議長を指名せず、それ以外の第三の候補者を見つけてくる可能性があるという。具体的には、元Fed副議長のコーン氏やガイトナー前財務長官らの名前があがっている。ダークホースが、スタンレー・フィッシャー・前イスラエル中銀総裁らだ。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323981304579077442028100408.html?mod=WSJAsia_hpp_LEFTTopStories
 FT紙も報じている。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/8a46d28a-1e47-11e3-85e0-00144feab7de.html?siteedition=intl#axzz2f16TMl4K
 ロイターの記事は、「Summers Over」と、より直截な表現を使っている。シティグループから距離を置こうとした試みは、あまりに遅い取り組みに終わった。最後の決め手は、議会民主党の反対だった。
 そして、この記事では、サマーズ氏が辞退したニュースをグッドニュースだと評価している。そして、イエレン副議長こそ適切な候補者だと評している。
 http://blogs.reuters.com/felix-salmon/2013/09/15/summers-over/
 FTアルファビルは、サマーズ氏がオバマ大統領に宛てた手紙を報じている。
 http://ftalphaville.ft.com/2013/09/15/1634222/summers-to-obama-i-am-writing-to-withdraw-my-name-from-consideration/